平成30年代表あいさつ

平成30年 年頭にあたって



新しい歩みを始める

臨床精神科作業療法研究会
 代表 青山  宏

平成30年が明けました。この平成という元号とは、もう少しの付き合いとなりそうです。2019年5月から新しい元号になるのだといいます。
その残り少ない平成の年が明けても、大雪、火山の噴火と自然災害が絶えません。改めて、自分たちの生活する場所が、自然災害の多いところだと気づかされます。また、自然災害だけでなく、人為的な災害や犯罪も絶えません。こんな時代に、心の平静を保つことの難しさにも改めて思いいたってしまいます。この研究会に集う人々が、いわゆる、心や精神の不適応に対する支援の専門家であることに、どのような役割があるのか考えざるを得ません。

当研究会は、平成4年に設立されました。研究会は、平成の歩みとほぼ重なる26年間の活動を継続してきたことになります。設立時に生まれた赤ちゃんが、今では実習の指導者として後輩を育てる役割に回っていることになります。研究会では、設立当初より、定例会、公開症例検討会において1症例にじっくりと時間をかけて、患者さんと作業療法士の相互の関係性を見つめていく症例検討の実施を継続してきました。臨床の症例に学び続け、対象者と作業療法士の相互の力と可能性、作業の力を信じ続けるという確かな共通の基盤を重視し続けていることになります。今後も、激動する人の世の中で、そして時代と世界の流れの中で、しっかり地に足をつけて活動を続けたいものです。この、新しい歩みに、皆様のご協力とご支援を切にお願いしたいと思っています。